君だけの声を聞かせてよ

先日、何を思ったか無償にピアノが弾きたくなってしまって。
嵐のピアノピースってないのかな〜って探してみたら、
意外に見つからなくて、一生懸命楽譜の山を掻き分けた結果、
あったのは「Happiness」だけでした。
出来れば「Love so sweet」が弾きたかったのに。
一番ありそうだと思ったんだけどな。
いや、月刊ピアノ的な雑誌には載ってたんですけどね。
なんかアレンジがいまいちだったんです。

でも、家に持ち帰っても弾かなくて。
結局、買って満足か自分！と思っていたら、
急にまたテンションが上がって、
真夜中なのに埃まみれのキーボードをガタガタ引っ張り出しました。
と、ここまで書いたものの、
私、別にピアノが弾けるわけじゃありません。
アレンジがいまいちとか言ってる場合じゃない。
小学生の頃、バイエルは100番までで飽きて、
「エリーゼのために」へスキップしたヘタレです。
しかももう十数年弾いてないから、指が回るはずもない。

が、そういうやつに限っていきなり両手で弾こうとするんですよ。
まず右手で弾けるようになってから左手を練習するんですよね。
出来るようになったら両手で弾いてみるんですよね。
先生はそう教えてくれたはずなのに。

だからサビまでも辿り着けませんでした。
でも、なんとなく「Happiness」っぽい音が出たら満足でした。
そしたら気分もだいぶ和らぎました。

出来るやつが疎まれるってことが誰の現実にも有り得るように、
仕事をしていれば、物凄い嫌なことがあるのは私たちも同じだ。
その程度が違っても、受け止める人間の度量によって、
潰されるような大岩にもちょっと臭い屁にもなるってことで、
きっとそれは、その声を聞いている側の人間も同じだわ。

でもやっぱり不愉快なので、とりあえず舌打ちしときました。
本当はあの壁を蹴ってやりたかったです。
というのは、個人的な話。